オンラインで学ぶ:おすすめの有料サービス6選

ソフトウェアエンジニアにとって知識の幅を広げたりスキルの向上のために学習し続けるということはとても大切なことです。私自身もスキルアップや新しい技術の獲得・リスキリングのため日々、この記事で紹介するサービスを利用しています。

どのサービスも有料なので興味はあってもなかなか踏み出せない方もいらっしゃると思います。そこで実際に契約して利用してみてどうなのかという情報は興味を持っている方やこのブログの読者の皆さんの参考になるかなと思いますので紹介したいと思います。

紹介しているサービスは大体のものは継続して利用しているのですが、学習時間の確保の都合で一時的に止めているものなどもあったりします。

目次

Kindle Unlimited

KindleはAmazonの電子書籍サービスです。そして、Kindle UnlimitedはUnlimited対象の電子書籍が定額で読み放題になるサービスです。

Kindle Unlimitedの対象書籍は特定の分野に偏って無く技術書も対象に入っています。全ての技術書が読み放題だったり飛んでもなく魅力的なサービスですが、そこまでうまい話では無く、一部の技術書が対象になっています。ですので、読みたいと思った電子書籍が対象だったらラッキーくらいの軽い気持ちで契約しました。

実際にどうだったかというと、新しい分野を検索すると、どの分野でも余りにもマイナーな分野で以外はUnlimitedの対象書籍が見つかります。入門書が対象になっていることが多いのでとりあえず、Unlimitedの対象書籍とレビューの評価が高い書籍の組み合わせで読むようにしています。

注文履歴を確認すると、2018年2月に契約して現在も契約しているくらい役になっているサービスです。

Kindle Unlimitedにサインアップして無料体験に登録する

O’REILLY Learning Platform

O’REILLY Media社が運営している学習プラットフォームです。契約すると膨大な数の技術書が読み放題になります。ビデオ教材やウェビナーなども利用できます。サンドボックスやインタラクティブラーニングが利用でき、LinuxのシェルやDocker、KubernatesなどをWebブラウザ上で利用できます。学習やテスト用の環境になっていて、自分のローカル環境に手を加えずに色々試せます。

私がO’REILLY Learning Platformを契約している最大の目的は読み放題になる技術書です。洋書がメインとはなりますが海外で出版されている技術書のほとんどが読めます。少し前から日本語の技術書も読めるようになってきましたが、数は少ないです。日本語の技術書に関してはKindle Unlimitedの方が多いと思います。

洋書じゃあ。。。と敬遠してしまう方もいらっしゃると思いますが、Webブラウザ版であればSafariやChrome、Edgeなどに搭載されている自動翻訳が利用可能です。技術書は比較的翻訳しやすいのか、自動翻訳であっても破綻することが少ないと感じています。

私の場合は更にDeepL Proを組み合わせています。DeepL ProはDeepLの有料版のサービスです。DeepL Proを利用するとWebブラウザ上でWebページ全体翻訳が利用できます。DeepL Proの翻訳結果は高品質です。技術書の翻訳でもかなり自然な日本語に翻訳されます。O’REILLY Learning PlatformをWebブラウザで利用して、DeepL ProのWebページ全体翻訳を組み合わせると、読書が捗ります。

LinkedIn Learning

LinkedIn Learningはビジネス用SNSとも言われるLinkedInの学習プラットフォームです。コース数は他の学習プラットフォームよりも桁違いに多い印象です。また、日本語吹き替え版のコースや最初から日本語になっているコースもあるので、日本人にとってはハードルが低いと思います。また、Mayaの入門講座で最新版が提供されています。サブスクのプラットフォームではLinkedIn Learningのみです。また、Mayaの入門講座は日本語版の講座も提供されています。

AndroidアプリやiOSアプリについては全体的には少し内容が古い印象があります。SwiftUIのコースが追加されたりはしていますが、全体的に技術系の講座については入門から中級くらいの内容がある感じですが、深掘りはしていないという感じがします。

ビジネス系のスキルや自己啓発系の講座はかなり充実しています。新しい講座も次々に追加されていっています。

私の場合はMaya関係とビジネス系を中心に受講しています。

英語版の講座は字幕も英語ですが、SafariやChomeの自動翻訳で翻訳できます。

2023年4月17日更新 : 英語版の講座で字幕が英語であっても、自動翻訳による他の言語での字幕も選択できるようになりました。アプリでも使用できる機能なのでiPhone、iPadで学習するときにアプリでも翻訳された字幕を表示できるようになりました。

A Cloud Guru

A Cloud Guruは以下の3つのパブリッククラウドの学習に特化したラーニングプラットフォームです。

  • AWS (Amazon Web Services)
  • Microsoft Azure
  • GCP (Google Clould Platform)

A Cloud GuruとPluralsightは現在は同じ会社が運営しているラーニングプラットフォームです。しかし、提供される講座はそれぞれ別々のものになっています。同じ会社になったので重複する講座がいずれは現れるかもしれませんが、私の受講した範囲では別々の内容です。

A Cloud Guruの大きな特徴はサンドボックスとラボです。どちらも本当のクラウドサービスにラーニングプラットフォームから提供されたアカウントを使ってサインインし、実際の本番の環境で学習が行えるようになっています。ビデオ講座で手順を見ながら用意されたアカウントで、実際に操作して体験して学習できます。

ラボはシナリオに沿って操作します。サンドボックスは用意されたアカウントで自由に練習や実験ができます。どちらも本当のクラウドサービスを利用するにも関わらず追加費用が不要です。制限事項はありますが、かなり自由に実験ができます。

私の業務ではAWSを使用するのでAWSの講座を受講しています。

字幕は英語のみですが、SafariやChromeの自動翻訳で翻訳できます。

Pluralsight

Pluralsightはシステム開発、ソフトウェア開発、AI、機械学習などテック分野に強いラーニングサイトです。A Cloud Guruと同じ会社が運しているラーニングプラットフォームです。

Pluralsightの大きな特徴はRole IQとSkill IQです。Role IQは「iOSアプリ開発」など特定の役割に対する能力をオンラインテストで数値化し、それに基づいて受講するべき講座を提示してくれます。また、自分が現在どのくらいのポジションにいるかという統計的な状況も提示します。

Skill IQはSwiftやC++など特定のスキルに対してテストを行い能力を数値化し、強みと弱みを示してくれます。その上で受講するべき講座を提示してくれます。

私もRole IQやSkill IQの結果を参考にしながら受講するコースを選んでいます。また、Pluralsightは他のラーニングプラットフォームと比べて最新のものや上級者向けの内容もあると思いました。例えば、「C++ 20」についての講座を調べてみると次のような講座が見つかります。

  • C++ 20: The Big Picture
  • Working with Pointers and Arrays in C++ 20
  • C++20 Fundamentals
  • Design Patterns in C++ 20: Creational
  • Design Patterns in C++ 20: Behavioral – Chain of Responsibility to Memento
  • What’s New in C++20

検索結果の1ページ目に出てきたものだけでも上記の通りです。他のラーニングサイトと比べて多いと思います。

逆に残念なのは、MayaやUnity, Unreal Engineなどに関する講座の多くがRetiredに指定され更新が止まっていることです(この記事執筆時の2023年4月5日時点)。Retiredに指定されている講座は検索結果でRetiredも表示するように指定しないと表示されません。指定するのは簡単です。Retiredと指定されていても内容が悪いわけではなく、内容は高品質です。単純に講座で使われているソフトのバージョンが最新ではないというだけです。

私はiOSやC++、AIなどを中心に受講しています。

字幕は英語以外に日本語もあります。

2023年4月17日更新 : アプリでも翻訳された字幕を表示できます。iPhone、iPadで学習するときにアプリを使っても翻訳された字幕を表示できます。但し、アプリの場合は英語とOSに設定された表示言語に合わせた字幕の2択のようです。

Udemy

Udemyはサブスクではなく売り切りタイプのラーニングプラットフォームです。

Udemyは受講するだけではなく、講師として登録して、自分で作成した講座を販売することができます。そのため、他のラーニングプラットフォームと比べると講師が多いようです。そのため講座も多く、その上、ニッチな講座も展開されているように思います。

ちなみに私も以前、iOSアプリ開発の講座をUdemyで販売したことがあります。そこで経験したのですが、受講生が講師に質問するハードルが低く、受講してみて分からないときに、専用の掲示板を通して講師に質問ができます。講師の方もマメにチェックしているので質問に答えてくれます。

私はMayaやZbrush, Mudbox, Substance Painterなどについての講座を購入して受講しました。

また、頻繁にセールが行われていて、セール中であれば大幅な割引価格で講座を購入できます。購入した講座はいつでも受講できるので、受講したいと思った講座が割引販売しているのを見かけたときはとりあえず購入しています。

但し、いつでも受講できますが、あまり古くなると質問しても回答が来ない可能性があります。

英語の講座は英語の字幕が付くので、SafariやChromeの自動翻訳で翻訳できます。また、日本人講師も多いので日本語で受講できることも多いです。

AIにマルチプラットフォーム学習戦略を聞いてみる

複数のラーニングプラットフォームを利用する上で難しいのがどれを優先して使用するかという優先順位や、どの分野はどれで学習するかという特徴を踏まえた戦略です。

私も長年試行錯誤を続けています。

ちょっとした閃きで、AIならどんな回答をするだろうか?と思い、ChatGPTに各プラットフォームの特徴を質問してみました。そのときの回答などを次のページに掲載しています。参考までにご覧ください。

このページでは公開していませんが、自分が興味を持っている分野を列挙し、自分がどういった経験があるということを入力した上で、優先順位や各プラットフォームで何を学習するのが良いか、どういったスケジュールで学習するのが良いかという戦略も尋ねると答えてくれました。非常に参考になる回答でした。

著書紹介

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この記事を書いた人

Akira Hayashi (林 晃)のアバター Akira Hayashi (林 晃) Representative(代表), Software Engineer(ソフトウェアエンジニア)

アールケー開発代表。Appleプラットフォーム向けの開発を専門としているソフトウェアエンジニア。ソフトウェアの受託開発、技術書執筆、技術指導・セミナー講師。note, Medium, LinkedIn
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Representative of RK Kaihatsu. Software Engineer Specializing in Development for the Apple Platform. Specializing in contract software development, technical writing, and serving as a tech workshop lecturer. note, Medium, LinkedIn

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