長年使っているRAIDのHDDが先日、とうとう壊れてしまいました。
電源が入るときにビープ音が鳴り響き、故障したドライブのインジケータLEDが赤く点灯しました。通常は青です。HDDの故障というのは突然やってくるものだな、ということを感じました。
私はパソコンに触れるようになってからは29年経っています。こうして文章に書いてみるとかなり長い期間ですが、この間、HDDが故障したという経験はこれが2回目です。ほとんど故障の経験が無いのです。これはたまたまなのか、HDDは故障が少ないのかは分かりません。あまり長く使わずに故障する前に買い換えることが多かったのかもしれません。
実は故障の前触れはありました。使用していた Pegasus R6 というRAIDにはユーティリティソフトがあります。このソフトには状態を通知してくれる機能があり、半年ほど前から不良セクタがあるという警告が表示されていました。これが前触れだったのでしょう。
不良セクタとは?
不良セクタは簡単に言うと使っている間に読み書きが出来なくなってしまった場所です。HDDは磁力を使っているので、その磁力が弱ってしまった場所などです。
HDDは仕組み上、不良セクタが発生することは織り込み済みの機器です。そのため、不良セクタを使わないようにする仕組みなども入っています。
不良セクタは前触れ?
不良セクタが故障の前触れというのは確証を持っているわけではないです。何しろ故障経験がまだ2回目なので。ただ、前回、故障した機器も故障する数ヶ月前から不良セクタがあるという通知が出ていました。
また、その影響なのか、今回のHDDも前回のHDDも不良セクタが出来てから、時々システムがフリーズする事がありました。タイミングはフォルダツリーを表示するなど、HDDの広い範囲にアクセスするときです。
何故、不良セクタがあることが分かる?
不良セクタの情報はS.M.A.R.T.の情報に入っています。今回はRAIDに付属のユーティリティソフト、前回のときは、Tech Tool Pro が警告を出しました。Tech Tool ProもS.M.A.R.T.に対応しているソフトで、S.M.A.R.T.の情報を元に警告を出していました。
S.M.A.R.T.はSelf-Monitoring, Analysis and Reporting Technologyの略です。HDDに入っている自己診断機能です。どのような情報が入っているかはネット上を探すと出てきます。例えば、ウィキペディアにも詳しく出ています。
Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology
バックアップは常に取ろう
前触れはありましたが、HDDの故障などは突然起きます。重要なことはデータを無くさない事です。壊れてしまってから中身を取り出そうと思うと、とても大変です。専門業者にお願いするしかないということもあるでしょう。以前、聞いたことがありますが、RAIDの場合はデータの復元は非常に大変だそうです。
常に重要なデータは複数の場所にバックアップを作っておき、壊れても大丈夫という状態にしておくことが大切です。
私も今回のRAIDのデータはバックアップがありましたので、事なきを得ました。RAIDなのでスペアドライブを使って復元させることも出来ますが、今回はスペアドライブを用意するのではなく、破棄することにしました。
- 経年劣化による故障なので、RAID内の他のディスクもそろそろ壊れる可能性が高い。(同時期の生産。というより恐らく同じロット)
- 約7年使っているので、使われているテクノロジーも古い(接続がThunderbolt 1)
バックアップを取っていない方はすぐに取りましょう。