[2024/12/26更新] 情報の集約先をOneNoteからLoopに移行する

ちょっとしたメモから業務の日報などをためていくために、皆さんは何を使用されていますか?私は過去、色々なツールやサービスを使ってきましたが、つい昨日まではOneNoteを使っていました。

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OneNoteについて

OneNoteは自由度の高いメモ・ノートソフトです。各ノートはWordのように自由にフォントやスタイルを設定でき、好きな場所に画像などを挿入できます。スタイラスペンなどを使って手書きのメモやイラストなども挿入できます。

各ノートにはタイトルを設定でき、そのノートは複数のページも可能なので長文も可能です。複数ノートをまとめるセクションという機能もあります。ある意味で、自由度の高いデータベースとしても機能します。

複数デバイス間での同期

OneNoteはWindows版だけではなく、macOS版、iOS版、Android版もあり、これらのデバイス間でノートデータの同期が可能です。Microsoft 365ビジネス版であれば、OneDrive for Businessにノートファイルが置かれるので、エンタープライズレベルのセキュリティも適用されるので、安全性も高いです。

Microsoft Loopについて

Microsoft Loopはコラボレーションツールです。WindowsマシンやMacからはWebブラウザでアクセスします。ワークスペースを作成し、ワークスペースにページを登録していきます。ブラウザベースのWordなどと同様に文字サイズなどを変更でき、画像を挿入するなど、OneNoteのように自由度が高くノートを作れます。

作成したノートやワークスペースなどのLoopのデータは、専用のSharePointオンラインのサイトに保存されます。SharePointオンラインに保存されるので、こちらもエンタープライズレベルのセキュリティが確保されます。

Microsoft 365 Copilotへ対応するため移行を決断

手軽さという意味で、慣れもあるのですが、OneNoteの方が使いやすく、LoopよりもOneNoteに情報を集約していました。しかし、状況が変わったのはCopilotです。

Microsoft 365 Copilotには、OneDriveやSharePointなどの情報をRAGとして参照して、回答する機能があります。たとえば、ビジネスチャットで「○○の機能を開発したのはいつだったか?現在の状況は?」などと質問すると、日報やメールなどの情報を参照して、質問に答えてくれます。

しかし、OneNoteに日報があると、Copilotは参照できず、回答できません。LoopにあるデータはCopilotが直接参照可能なので、Loopにある日報に基づいて適切な回答が返ります。情報ソースへのリンクには、Loopのノートへのリンクが入り、そのリンクから参照された日報を開けます。

Microsoft 365 Copilot ビジネス版では、高度なセキュリティが確保されており、利用者がアクセス権を持たない情報を参照されません。Loopはワークスペース単位でアクセス可能なユーザーを設定できます。秘密度も設定可能です。

情報がたまればたまるほど、有益な状況になります。そのため、OneNoteに集約していた情報をLoopに移行することを決断しました。

便利な移行手段は用意されていない

しかし、この記事を執筆している現時点では自動的にOneNoteからLoopにデータを移行できるような手段はありません。確実な方法はOneNoteから1ページずつコピーして、Loopに貼り付ける方法です。

自分の場合は400個くらいのノートがあるので大変ではあるのですが、一度しか使わない移行ツールを作るよりはコピペする方が、手間が少ないので手動で移行することにしました。

OneNoteのアプリ版とWeb版(2024年12月23日追加)

OneNoteのページ内容をLoopにコピーするときに、OneNoteのアプリ版からコピーするのか、それともWeb版からコピーするのかで、コピーされるデータが変わります。

もちろん、テキストは変更されませんが、装飾関係が変わります。

アプリ版からコピーした場合はフォントなども可能な限りコピーされるのに対して、Web版からはそれらの情報は削除され、テキストと構造がコピーされます。どちらも箇条書きやインデックス、表はコピーされます。しかし、タスクをコピーした場合、アプリ版ではチェックボックスが画像に置き換わってコピーされます。Web版ではテキスト情報のみがコピーされます。

正直なところ、どちらが良いかは好みだと思います。私は、Web版からコピーした方が良いと思います。余計なデータが削除され、Loopに最適化されるように思います。

画像のコピー(2024年12月26日追加)

画像はOneNoteでレンダリングした状態、つまり、ノートを表示してスクロールしてページ内に含まれる画像を全て描画された状態にすれば、一緒にコピーされるようです。OneNoteのWeb版でスクロールして画像を表示し、画像も含めて全体をコピーし、Loopに貼り付けると画像も貼り付きました。

添付ファイルはOneDriveなどのストレージに置く(2024年12月26日追加)

OneNoteはページにファイルを添付できますが、Loopはできません。添付ファイルはOneDrive for Businessなどにコピーし、リンクをLoopに貼り付けましょう。

著書紹介

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この記事を書いた人

Akira Hayashi (林 晃)のアバター Akira Hayashi (林 晃) Representative(代表), Software Engineer(ソフトウェアエンジニア)

アールケー開発代表。Appleプラットフォーム向けの開発を専門としているソフトウェアエンジニア。ソフトウェアの受託開発、技術書執筆、技術指導・セミナー講師。note, Medium, LinkedIn
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Representative of RK Kaihatsu. Software Engineer Specializing in Development for the Apple Platform. Specializing in contract software development, technical writing, and serving as a tech workshop lecturer. note, Medium, LinkedIn

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