Ubuntu Server に限らずですがシステム運用では、他のOSと同様にセキュリティアップデートの適用など、可能な限り最新版をインストールしていくことが重要だと思います。
筆者は内部で使用しているいくつかのシステムをHyper-V上に構築した仮想マシンにUbuntu Serverをインストールして運用しています。GUIはインストールせず、CUIで運用しているのでアップデートもコマンドラインで行います。
この記事ではUbuntu Serverを最新の状態に保つために行う、CUIでのアップデート手順をまとめました。
パッケージの管理
セキュリティ更新やパッケージの更新管理は、apt
を使用します。
アップデータの情報取得
アップデータの情報は次のように、apt
を使って取得します。
$ sudo apt update
パッケージの更新
更新されたパッケージがあるときは、apt update
で次のように更新可能なパッケージ数が表示されます。
10 packages can be upgraded. Run 'apt list --upgradable' to see them.
パッケージを更新するには次のように入力します。
$ sudo apt upgrade
apt upgrade
は更新時に不要になったパッケージを削除しません。不要になったパッケージを削除も行って更新するときは、次のコマンドを使用します。
$ sudo apt full-upgrade
不要になったパッケージを削除
更新は行わずに、現在インストールされているパッケージの中で不要になったものを削除するときは、次のように入力します。
$ sudo apt autoremove
auto remove
のときはfull-upgrade
では削除されないパッケージも削除されます。
ディストリビュージョンのバージョン管理
Ubuntu Serverというディストリビュージョンのバージョン管理はupdate-manager-core
に入っているプログラムを使用します。
インストール
aptを使ってインストールします。
$ sudo apt install update-manager-core
LTSと通常版の設定
Ubuntu ServerにはLTS版と通常版があります。どちらを使用するかは、/etc/update-manager/release-upgrades
ファイルで設定します。ファイルを開き、Prompt
の値をlts
にするとLTS版、normal
にすると通常版になります。
OSのアップグレード
アップグレードを実行するには、次のようにします。
$ sudo do-release-upgrade
更新可能かチェックだけしたいときは、次のようにします。
$ do-release-upgrade -c
OSのバージョンを調べる
OSのバージョンは/etc/os-release
ファイルに書かれています。