Ubuntu上でSwiftを使うためにCLionを試してみる

Ubuntu Linux上でSwiftを使った開発を行うために、CLionを使用する方法についてです。

Swiftのセットアップ

clangのインストール

Swiftはclangを使用しているので、まず、clangをインストールする必要があります。インストールするには、次のコマンドを実行します。

$ sudo apt-get install clang

Swiftのツールチェーンをインストールする

次のページからツールチェーンをダウンロードします。

Download Swift

ダウンロードしたアーカイブを展開し、好きな場所に移動します。私の場合は「/opt」ディレクトリにしました。この状態でツールチェーンのディレクトリパスは「/opt/swift-3.0.2-RELEASE-ubuntu-16.04」となります。少し複雑なので、シンボリックリンクを「/opt/swift」に作成し、このディレクトリを指すようにしました。「/opt」ディレクトリの中身は次のようになります。

lrwxrwxrwx 1 root root 31 2月 5 12:24 swift -> swift-3.0.2-RELEASE-ubuntu-16.04
drwxrwxrwx 3 akira akira 4096 2月 5 12:15 swift-3.0.2-RELEASE-ubuntu-16.04

「PATH」環境変数に「/opt/swift/bin」を追加します。私の場合は「~/.profile」に次のように書きました。

export PATH=/opt/swift/usr/bin:"$PATH"

成功しているかどうかは、次のようにして確認できます。

$ swift --version

私のマシンの場合は次のように出力されました。

Swift version 3.0.2 (swift-3.0.2-RELEASE)
Target: x86_64-unknown-linux-gnu

コマンドラインから「Hello World!」を実行する

次の内容で「hello.swift」というファイルを作成します。

print("Hello World!")

Swiftには「REPL」というシェルがあり、次のようにすると、REPLを使って、上記のコードを実行できます。

$ swift hello.swift

REPLは次のように出力します。

Hello World!

次のコマンドを実行すると、実行ファイルを作れます。

$ swiftc hello.swift -o hello

「hello」を実行すると、「Hello World!」と出力されます。

CLionのセットアップ

CLionはC/C++用のIDEです。macOS、Windows、Linuxに対応しています。2016年12月2日にCLionのSwift対応プラグインがアップデートされました。このプラグインを使うと、CLionがSwift対応となり、このバージョンはSwift 3に対応しました。

CMakeのインストール

CLionはCMakeを使っているので、CMakeをインストールします。次のコマンドを実行します。

$ sudo apt-get install cmake

CLionのインストール

CLionは無料ではありませんが、30日の体験版があります。詳しくはWebサイトを参照してください。

JetBrains CLion

アーカイブをダウンロードしたら、ディレクトリを好きな場所に移動します。私は「/opt」ディレクトリにしました。

CLionを起動するには、次のコマンドを実行します。

$ /opt/clion-2016.3.2/bin/clion.sh

セットアップウィザードが表示されます。途中でSwift対応プラグインをインストールできるので、ウィザードに従って、インストールしてください。

Install plugins

Install plugins

CLionの設定

SwiftツールチェーンへのディレクトリパスをCLionに設定する必要があります。設定ダイアログを表示し、「Build, Executable, Deployment」の下の「Swift」を選択します。Swiftツールチェーンへのディレクトリパスを入力します。例えば、私の場合は「/opt/swift」になります。

Configuration Dialog

Configuration Dialog

CLionで”Hello World”を実行する

CLionでビルドするには、実行ファイル用のパッケージを作成し、CMakeのプロジェクトファイルを作ります。

(1) 作業用にディレクトリを作ります。パッケージの作成には、SwiftPM (Swift Package Manager)を使います。次のようにします。

$ mkdir HelloWorld
$ cd HelloWorld
$ swift package init --type executable

(2) CMakeのプロジェクトファイルを作ります。「CMakeLists.txt」ファイルを「HelloWorld」ディレクトリに作成し、次の内容を入力します。

cmake_minimum_required(VERSION 3.4)
project(HelloWorld)

add_custom_target(HelloWorld
COMMAND /opt/swift/usr/bin/swift build
WORKING_DIRECTORY ${CMAKE_SOURCE_DIR}
SOURCES Package.swift Sources/main.swift)
(3) 「CMakeLists.txt」ファイルをプロジェクトとして、CLionで開きます。

(4) 「Run」メニューから「Build」を選択します。「.build/debug/HelloWorld」が出力されます。

(5) 「Run」メニューから「Run…」を選択します。

(6) ビルド設定ダイアログで、アクティブターゲットを「HelloWorld」に変更します。

(7) 「Executable」のポップアップボタンから「Select other」を選択します。

(8) 「HelloWorld」は隠しディレクトリ内にあるので、パスを直接入力します。

(9) ビルド設定ダイアログの「OK」ボタンをクリックします。

(10) これでCLionからHelloWorldを実行できるようになります。

参考資料

プロフィール

林 晃
アールケー開発 代表
NPO法人MOSA 理事
ソフトウェアエンジニア

2005年にアールケー開発を開業し、企業から依頼を受けて、ソフトウェアを受託開発しています。macOSやiOSのソフトウェアを専門に開発しています。ソフトウェア開発の他に、技術書執筆、セミナー講師、オンライン教育コンテンツ開発などを行っています。

詳細はこちらをご覧ください。

アールケー開発について

著書の紹介

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