SwiftでのバッファアクセスはwithUnsafeBytesを使う

Swiftで「Data」構造体を使ってメモリを確保し、その確保したメモリに値を書き込むときにパフォーマンスが良い方法はどれになるかを比較してみました。

比較した方法

比較したのは次の3つの方法です。

  1. 「Data」の「[]」演算子を使って直接アクセスする方法。
  2. 「Data」の「withUnsafeBytes」メソッドを使ってバッファに直接アクセスする。参照位置の変更に「UnsafeMutableBytes」の「advanced」メソッドを使う方法。
  3. 「Data」の「withUnsafeBytes」メソッドを使ってバッファに直接アクセスする。参照位置の変更に「UnsafeMutableBytes」の「[]」演算子を使う方法。

コード

各方法を実装した関数は次の通りです。

[cc]
/// []演算子を使ってインデックスでバッファ参照し、時間を計測する
/// @return 掛かった時間
func doTestSubscript() -> TimeInterval {
var data = Data(count: bufferSize)
let startDate = Date()

for i in 0 ..< bufferSize { data[i] = UInt8(i % 0xFF) } let dt = Date().timeIntervalSince(startDate) return dt } /// バッファへ直接アクセスした場合の時間を計測する /// @return 掛かった時間 func doTestUnsafeMutableBytesAdvance() -> TimeInterval {
var data = Data(count: bufferSize)
let startDate = Date()

_ = data.withUnsafeMutableBytes { (pointer: UnsafeMutablePointer) -> Void in
var p = pointer
for i in 0 ..< bufferSize { p[0] = UInt8(i % 0xFF) p = p.advanced(by: 1) } } let dt = Date().timeIntervalSince(startDate) return dt } /// バッファへ直接アクセスした場合の時間を計測する /// @return 掛かった時間 func doTestUnsafeMutableBytesSubscript() -> TimeInterval {
var data = Data(count: bufferSize)
let startDate = Date()

_ = data.withUnsafeMutableBytes { (pointer: UnsafeMutablePointer) -> Void in
for i in 0 ..< bufferSize { pointer[i] = UInt8(i % 0xFF) } } let dt = Date().timeIntervalSince(startDate) return dt } [/cc] ご自分の環境でテストしたい方は以下のリンクからプロジェクトファイル一式をダウンロードして実行してみてください。 DataBufAccess.zip

テスト結果

次のような動作環境で実行してみました。

Mac Pro Late 2013, 3.7 GHz Quad-Core Intel Xeon E5
macOS 10.12.1

200MBのメモリを「Data」を使って取得し、各方法でバッファの内容を設定し、時間を計測。これを5回繰り返し、平均値を計算するという方法でテストしました。結果は以下の様になり、3番目の方法が最も効率的に動作することが確認できました。

1番目の方法: 7.10840760469437 sec
2番目の方法: 3.73152660131454 sec
3番目の方法: 3.26138179302216 sec

「NSData」クラスを使ったコードをSwift 3に移植するときのバッファアクセスのコードは、「withUnsafeMutableBytes」メソッドを使ってバッファに直接アクセスするコードを実装するのが良いようです。

プロフィール

林 晃
アールケー開発 代表
NPO法人MOSA 常任理事
ソフトウェアエンジニア

2005年にアールケー開発を開業し、企業から依頼を受けて、ソフトウェアを受託開発しています。macOSやiOSのソフトウェアを専門に開発しています。ソフトウェア開発の他に、技術書執筆、セミナー講師、オンライン教育コンテンツ開発などを行っています。

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