Parallels desktop 12 が先週末にリリースされました。今日、Parallelsを起動するとアップグレードの案内が表示されて気が付きました。Pro Edititionユーザー向けにもリリースされ、早速インストールして試してみました。
私がParallelsやVMware fusionを使っている理由は、特定のバージョンのXcodeでビルドする必要があるライブラリが有り、それをビルドするために、OS X 10.8が必要だからです。現在使っているメインマシンはOS X 10.8は起動しません。OS X 10.8が起動するマシンも使える状態にはなっているのですが、常に仮想化の進化に期待していて、仮想マシンを優先して使っています。どうしても実機でデバッグする必要があるときは、旧マシンを使用します。
行ったのは、パフォーマンスチェックです。MacPro Early 2009でビルドするのに、22分かかるプロジェクトがあります。これを仮想マシンでビルドしたときに、実機とほぼ近いパフォーマンスが出ているかの確認です。仮想マシンを走らせるマシン、MacPro Late 2013。OSはEl Capitanです。仮想マシンは、SSD RAIDとUSB 3.0 HDDのそれぞに置いて試します。割り当てるCPUのプロセッサ数は4つ、RAMは8192MBです。
Parallels desktop 11では、プロセッサ数が2つで、54分かかりました。4つにした場合は、なぜか仮想マシンがクラッシュしてしまったので、計測できずでした。
Parallels desktop 12では、プロセッサ数4つでもクラッシュせずにビルド出来、22分でした。SSD RAIDとUSB 3.0 HDDのどちらでも同じ結果でした。体感的にもストレージ速度は向上していると思いますが、数字で確認したかったので、プロセッサ数を2つにして、Parallels desktop 12で計測してみました。すると、USB 3.0 HDDで34分となりました。
VMware fusion 8 Professionalでは、同じ条件で、SSD RAIDとUSB 3.0 HDDのどちらも26分でした。
表にまとめると次のようになります。
仮想化ソフト | CPUプロセッサ数 | イメージの保存場所 | ビルドに要した時間 |
Parallels desktop 11 | 2 | USB 3.0 HDD | 54分 |
Parallels desktop 11 | 4 | USB 3.0 HDD | 原因不明のクラッシュ |
Parallels desktop 12 | 2 | USB 3.0 HDD | 34分 |
Parallels desktop 12 | 4 | USB 3.0 HDD | 22分 |
Parallels desktop 12 | 4 | Thunderbolt SSD RAID | 22分 |
VMware fusion 8 | 4 | USB 3.0 HDD | 26分 |
VMware fusion 8 | 4 | Thunderbolt SSD RAID | 26分 |
Parallels desktop 12とVMware fusion 8では、Parallelsの方がストレージのパフォーマンスが良かったという結果になりましたが、VMwareはメジャーアップグレードから1年経っています。次のメジャーアップグレードでは、結果がまた変わるかもしれません。
Parallels desktop 12とParallels desktop 11の比較結果では、パフォーマンスが大きく向上しているようです。
また、ビルドに必要な時間はMacPro Early 2009の実機を使ったものとほぼ同じになりましたので、十分満足できる結果です。また、SSDとHDDで違いが出なかったので、容量に余裕がある、HDDの方に安心して仮想マシンを置けます。