Mac版のWordで設計書を作るとき、挿入する図のフォーマットを気をつけると最終的なアウトプットがきれいに仕上がります。私の場合は、次のようなソフトを使っています。
- Microsoft Word 2011
- Adobe Illustrator CS3
- astah UML
最終的なアウトプットはPDFにしています。この組み合わせでPDFを作成したときに、挿入した図がベクトルデータのまま維持される方法を調べてみました。
macOS 13 Ventura以降ではEPSはサポートされない(2023年6月13日追加)
AppleはmacOS 13 VenturaのプレビューアプリでPostScript(PS及びEPS)のサポートを終了しています。また、macOS 14 SonomaのBetaリリースノートによると、SonomaではPostScriptのサポートをシステムでも終了したようです。
2018年以降はEPSには対応していない(2023年6月13日追加)
Microsoftは2018年にセキュリティ上の問題を理由にWordを含む、OfficeでのEPSの挿入機能を無効化しています。そのため、この記事で解説しているEPSを使った図の挿入は最新のバージョンでは利用できません。EPSが無効化されているバージョンではSVGを使用するのが良いと思います。
astahからの出力

astahはUMLのモデリングソフトですが、いくつかのエディッションがあります。この中で、ベクトルデータを出力できるのは、astah UMLとastah Professionalです。Community版ではベクトルデータの出力はできません。



私は、astah UMLを使っています。astah UMLは、正式にはWindows版ですが、非公式なMac版が存在するので、それを使います。ベクトルデータを出力するには、「ツール」メニューの「図を画像ファイルに出力」から「図をSVG形式で保存」を選択します。なお、Windows版の場合は、「図をEMF形式で保存」を選択すればOKです。
astahはUMLのモデリングソフトですが、いくつかのエディッションがあります。この中で、ベクトルデータを出力できるのは、astah UMLとastah Professionalです。Community版ではベクトルデータの出力はできません。 私は、astah UMLを使っています。astah UMLは、正式にはWindows版ですが、非公式なMac版が存在するので、それを使います。ベクトルデータを出力するには、「ツール」メニューの「図を画像ファイルに出力」から「図をSVG形式で保存」を選択します。なお、Windows版の場合は、「図をEMF形式で保存」を選択すればOKです。
Microsoft Word 2011への挿入



Microsoftは2018年にEPSを無効化しています。この情報は2011年当時の状況に基づきます。
Mac版のWordでは、ベクトルデータとして、PDF、EMF、EPSが使えます。しかし、astah UMLから出力できるのは、SVGのため、変換が必要です。この点、Windows版は直接、EMF形式の出力ができるので楽です。
SVGからの変換には、IllustratorやInkscapeが使えます。私の環境ではInkscapeでは黒く塗りつぶされてしまうことなどがあり、正しく動作しなかったので、Illustratorを使用しました。
Illstratorは、EPSとEMF、PDFのいずれも出力できます。どれがWordでPDFにしたときにきれいなのか、検証してみたところ、EPSが良いようです。
PDFの場合は、Illstratorでのキャンバスサイズ(用紙サイズ)でトリミングされます。EMFの場合は、文字や角丸が少し、いびつになります。



