Parallels Desktopで古いmacOSゲストをセットアップする

この記事で使用しているParallels DesktopのバージョンはParallels Desktop 15です。

昔からずっと使われている製品では、動作対象のOSが極端に古い場合があります。

そのような製品の動作確認にはParallels Desktopを使うと便利です。かなり古いOSでも仮想マシンで動かすことができます。

但し、OS X 10.5 Leopard Serverを動かしたいときには一工夫必要でした。この記事は古いOSをParallels Desktopで使おうとして困ってしまっている方に役に立つ記事です。

目次

困ったことは何か

古いOSを使っているユーザー向けにだけ提供しているアプリがあります。このアプリの動作環境は何と OS X 10.5 Leopard 以降です。

何が困ってしまったかというと、単純にOSだけインストールしたら「Parallels Toolsがインストールできない」でした。

どうも、OS X Server 10.5.0だとインストールできないようです。どうにかして、OS X 10.5.7くらいまではアップデートする必要があります。

Parallels Desktop 15 はゲストOSとしてOS X Server 10.5をサポートしています。そこまで上げればParallels Toolsもインストールできるでしょう。

Parallels Toolsがないと何が困る?

Parallels Toolsがインストールできないと、仮想マシンに適切なドライバがインストールされません。

その結果起きることは、

  1. 非常に小さな解像度のディスプレイ
  2. 低速なグラフィックパフォーマンス
  3. ネットワークに接続できない

コマンドラインプログラムであれば、1と2は良いでしょう。しかし、3のネットワークに接続できないは致命的です。今回のアプリもネットワークに接続するアプリです。

解決方法

解決するには、OS X Server 10.5.7以降にアップデートすることです。

「ネットワークに接続できないのにどうやってアップデートする!?」

こんな状況になりました。しかし、Parallels Desktopの機能を使えば解決できます。

OS X Server 10.5.7の統合アップデートをダウンロードします。

まず、Parallels Desktopを動かしているホストマシンでOS X Server 10.5.7の統合アップデートをダウンロードします。統合アップデートはアップルのサポートのダウンロードページで公開されています。

次のページで「Mac OS X Server 10.5.7 統合アップデート」で検索しましょう。

アップル – サポート – ダウンロード

見つかったらダウンロードしてください。

統合アップデートとは

統合アップデートは、中間のアップデートを適用しないでも、一気にアップデートできるアップデータです。

今回使用する「Mac OS X Server 10.5.7 統合アップデート」であれば、OS X 10.5.0からOS X 10.5.6までのどのバージョンにでも適用でき、一気に10.5.7までアップデートできるアップデータです。

Parallelsの仮想マシンにマウントさせる

ダウンロードしたアップデータを適用します。

Parallels Toolsが入っていないので、仮想マシン内にドラッグ&ドロップで送ることはできません。

USBメモリに入れて、マウントさせるという方法はできるでしょう。しかし、せっかくなのでParallels Desktopの機能を使ってみます。

次のように操作して、アップデータのdmgを仮想マシンにマウントさせます。

  1. 「デバイス」メニューの「CD/DVD」から「イメージの接続…」を選択する。
  2. アップデータのDMGを選択する。

Parallels Toolsをインストールする

アップデートが完了すると、Parallels Toolsをインストールできるようになります。アップデート前はインストーラアイコンに、斜線が入り、起動できないというエラーメッセージが出ていました。

アップデート後は問題なくインストールできるようになりました。

また、Parallels Toolsが入ると、ネットワークにも接続できるようになりました。

まとめ

無事に使えるようになりました。OS X 10.5が動く実機も自宅の中を探せばありますが、Parallels上で動く方が色々と便利です。

著書紹介

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この記事を書いた人

Akira Hayashi (林 晃)のアバター Akira Hayashi (林 晃) Representative(代表), Software Engineer(ソフトウェアエンジニア)

アールケー開発代表。Appleプラットフォーム向けの開発を専門としているソフトウェアエンジニア。ソフトウェアの受託開発、技術書執筆、技術指導・セミナー講師。note, Medium, LinkedIn
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Representative of RK Kaihatsu. Software Engineer Specializing in Development for the Apple Platform. Specializing in contract software development, technical writing, and serving as a tech workshop lecturer. note, Medium, LinkedIn

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