OS Xのインストーラは一般的には「pkg」もしくは「mpkg」という拡張子を持ったパッケージファイルになっています。これをOSに標準インストールされている「インストーラ.app」が開いてインストールするという仕組みなっています。(もちろん独自アプリの場合もあります)
インストールされるファイルの情報は全てパッケージファイルに入っています。これにはバージョン情報が含まれていて、新しいバージョンがある場合にはインストールさせないという情報も入っています。
新しいバージョンをインストールした後に、うまく動かなくて古いバージョンに戻そうとしたときに、古いバージョンのインストールを許可しないという情報が入っていると、たとえ新しいバージョンのファイルを削除していても、古いバージョンのインストールができないということがあります。
「新しいバージョンをインストールした」という記録がシステムに残っているために起きてしまう現象です。この新しいバージョンをインストールしたということをクリアする方法はOSのバージョンによって微妙に異なります。
古いOSのとき
OS Xの古いバージョンでは、「/Library/Receipts」にインストールしたときにパッケージファイルがコピーされています。このコピーされたパッケージファイルを削除すると情報がクリアされます。「mpkg」の場合は、「mpkg」の中に格納されている「pkg」という拡張子を持つパッケージファイルがコピーされているので、それらを削除します。
OS X 10.8のとき
OS X 10.8など、「/Library/Receipts」にパッケージファイルをコピーしないバージョンの場合は、「/private/var/db/receipts」内に「bom」ファイルと「plist」ファイルが作成されているので、これらを削除します。
注意点
クリアしたい情報に関係ないファイル(他のアプリのパッケージファイルなど)は削除しないようにしましょう。